【スタッフブログ】ハンガーノックの話


スタッフ田中です。

 

先日富士山の周りを一周しながら五合目に至る3本のルートをヒルクライムする”富士3peaks”というライドにチャレンジしてきたのですが(そのライドについては別の機会に)、その途中で“ハンガーノック”と呼ばれる状態に陥ってしまいました。

自転車店のスタッフがハンガーノックになるというのは本来お恥ずかしい話ではあるのですが、秋の自転車シーズンに向けて皆さんに原因や予防法などを共有させて頂こうと思います。

 

・ハンガーノックとは?

ハンガーノックとは、体内に蓄えられた栄養源であるグリコーゲン(糖質)を使い切ってしまうことで起きる低血糖状態のことです。

血糖値が急低下することで、倦怠感・脱力・眠気などの症状が現れ運動の継続が難しくなり、重症化するとそのまま意識を失うこともあります。

体内に蓄えられるグリコーゲンはせいぜい300~500g程度と少ないので、補給無しではやがて枯渇しハンガーノックに陥ります。

サイクリングは長時間の運動なのでエネルギーの消費も多く、意識して糖質を摂る必要があるのです。

 

 

・私の症状

私がハンガーノックに陥ったのは、富士宮口を上る富士山スカイラインの途中。それまで疲れていながらもゆっくりと上っていたのに、突如として脚に力が入らなくなってきたのです。

普通の疲労ならペースを落としたり立ち止まってストレッチしたりである程度落ち着くのに、今回ばかりは休んでも全然回復しません。

(あ、これハンガーノックだ・・・)と気が付いたものの時既に遅し。

すでに持っていた補給食は食べきり、近くに補給できる場所は皆無。頂上の売店まで上り切るか、チャレンジを諦めてコンビニまで下るかの二択です。

 

幸い比較的軽症の段階で気づけたので極力エネルギーを温存して休み休みゆっくりと上り続けることができましたが、売店に辿り着くまでは生きた心地がしませんでした

原因は恐らく補給不足。しっかり食べているつもりでしたが、それまでに山岳を150kmぐらい走っており、エネルギーの消費量は想像以上のものでした。エネルギー消費を計算して食事を摂取するのとゼリー飲料や飴などいざという時のための食糧を携帯しておくべきでしたね。

 

 

・太ってるから大丈夫?

「お腹に燃料タンクがあるから大丈夫だよ!」とおっしゃる方がいらっしゃいますが、それだけではダメなんです。

“脂質の代謝には糖質が必要です!”

基本的に脂質は単体ではエネルギー源になれません。いくら脂質があっても糖質が尽きたらそこでハンガーノックに陥ります。

どれだけ燃料タンクに余裕があっても補給はちゃんと摂りましょう。

また、ビタミン類(特にB群)の摂取も必要ですよ。

 

 

・ハンガーノックにならないためには

補給を摂る、それに尽きます。

ダイエット中だから・・・という方も、ライド中はしっかり食べましょう。最近のサイクルコンピューターやスマートウォッチには消費カロリーが自動計算されるものもありますので、そういったものもうまく活用して下さいね。

また、ハンガーノックの兆候に早く気が付くことも重要です。

・身体に力が入らなくなってくる

・めまいがする

・冷や汗が出る

などの症状に気が付いたらまずは止まって補給しましょう。特に初期症状は単なる疲労と区別が付きにくいので、グループライドなどでみんなに迷惑をかけまいと頑張っているうちに気が付けば重症化、意識を失って救急車を呼ぶハメに・・・なんてことも十分あり得ます。

 

万一ハンガーノックになってしまった時には吸収の早い単糖類(ブドウ糖など)を摂取するのが効果的です。ブドウ糖タブレットは薬局などで市販されていますので、そういったものを携帯するとよいでしょう(自戒を込めて・・・)

 

 

道中美味しいものを食べるのもサイクリングの醍醐味です。

ロングライドなどに行かれる際は是非補給の準備をしっかりと!