脳震盪を引き起こす回転方向の衝撃を劇的に緩和してくれる新素材として、ほぼ2年前に登場したWaveCel(ウェーブセル)。
WaveCelを搭載したヘルメットはこの2年間で大きく普及したのですが、いずれもやや高価で街乗りや通勤で気軽に乗りたいという方には少し手が出し辛かったというのも事実です。
今回Bontragerから発売された“Starvos WaveCel Asia-Fit(スターボス ウェーブセル アジアフィット)”ヘルメットは、
業界最高レベルの保護機能をより身近にする、低価格帯のWaveCelヘルメットです!
まずは金額ですが、10%税込で15,950円です。
ハイエンドモデルであるXXX WaveCel Asia-Fitが税込34,650円、セカンドグレードのSpecter WaveCelで21,450円なので、それと比べると大幅に安価になっています。
なお、セカンドグレードのSpecterはアジアフィットモデルではないため形が合わないという方が多かったのですが、今回のStarvosはちゃんとアジアフィット仕様。日本人頭のスタッフ田中にもきちんとフィットしています。
しかし、どこに価格差があるのでしょうか?
色々な面をハイエンドのXXX WaveCelと比較してみました!
下の写真はいずれも左側がXXX WaveCel、右側がStarvos WaveCelです。
シルエットは割と似通っていますが、ベンチレーションの大きさ・数が大きく違いますね。
XXXは大きな開口部を少数設けて通気性を確保しつつ空気抵抗を低減していますが、大きな開口部と帽体の強度を両立するには複雑な設計と高い製造技術が必要です。
Starvosは小さめの開口部を多数設けており、通気性の確保とコストダウンの両立を図っているように見えます。
また、アジャスター部分はXXXがBOAクロージャーを採用しているのに対し、StarvosはボントレガーオリジナルのHeadmaster IIシステムでの調整となります。
どちらもフィット感の調整は細かくできるので特に問題はありませんが、細いワイヤーで締めていくBOAクロージャーの方が極限レベルのフィット感や通気性の面では有利かと思います。
また、おでこ部分の構造にも若干の違いが・・・
上のXXXの方はシェルの下端部に空気を呼び込むくぼみがあり、おでこ部分の帽体とパッドの間に若干の隙間が空いているのがおわかりでしょうか?
ほんの僅かな差かもしれませんが、酷暑のレースなど極限状況では差が生まれるかもしれません。
内部のWaveCelについてはどちらも基本的に同じ構造なのですが、後頭部を見比べると・・・
Starvosの方は後頭部のWaveCelが省略されています。
ロードバイクの落車で後頭部を打つことは少ないので省略されているのか?
設計の意図は分かりませんが、この構造もあってか実はStarvosはXXXより30~40グラムほど軽くなっています。
XXX WaveCel Asia-FitとStarvos WaveCel Asia-Fitは共にJCF認定を取得しているため、いずれも日本の公認レースで使用可能です。
また、ご購入から1年以内に破損した場合は無償で新品に交換するクラッシュリプレイスメントプログラムにも対応しています。
究極の速さを求める方にも、リーズナブルなヘルメットをお探しの方にも、どちらにも最高クラスの安全性を提供できるヘルメットが揃いました。
サイクリングを長く楽しむためにWaveCel搭載のヘルメットをぜひお試しください!